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【ハワイ不動産の基礎知識】クレジットスコアとは「信用度」について

「クレジットスコア」とは、その人の支払いに関する「信用度」を意味します。ハワイにとどまらず、アメリカではよく「〇〇さんのクレジットスコアは良い・・・」などという会話がローンなどを取り扱う社内では日常的に交わされます。“クレジットスコアが良い”ということは、言い換えればその方の支払い能力に対する“信用度が高い“ということです。

 

クレジットスコアは数字で示され、その数字が高いほど“クレジットスコアが良い”、となります。この方法を測るひとつが「FICO(ファイコ)」などですが複数の同様の機関があり、データを共有しています。家やコンドミニアム、そして車などを購入するために銀行でローンを組む場合や、クレジット・カードを作る時に、それらの業者は「FICO」等を利用して、お申込者の各種支払い能力がどう評価されているかを調べます。点数は、300点から最高850点までとなり、平均は700点となります。この点数は、「社会人」として生活するために、個人から切り離すことのできない大切な点数であり、まさにご自分の「信用度数」です。ここで注意したいのは、スコアに影響するのはアメリカでの「アメリカの金融機関を通じて行われた支払い実績」です。小切手を用いた公共料金の支払い、アメリカで発行されたクレジットカードの使用と支払いの実績などが代表例です。

 

ではどんな人がクレジットスコアを持てるのかというと、米国でソーシャル・セキュリティー番号(日本のマイナンバーに近いもの)を持っている人がスコア対象となります。ご自分のクレジットスコアを知る方法は複数あり、一番簡単なのはCredit Karmaなどのフリーアプリでも調べられます。このように自分で自分のスコアを調べるのはいいのですが、ローンや賃貸の申請などの為に第三者にクレジットスコアを調べさせると、スコアは若干落ちる仕組みとなっています。携帯電話などの契約、クレジットカード等の申し込み、銀行融資、自動車ローンなどがその代表例です。

 

クレジットスコアがあるとないでどれだけ違うかという身近な例で上げると、アメリカに移住してソーシャルセキュリティ番号を入手したばかりの方が携帯電話を契約しようとすると、まず来たばかりでスコアがないと言っても審査対象となり、この時点でクレジットスコアはマイナスになります。そのうえ電話番号ひとつにつき$2,500程度の保証金を求められます。移住してきていきなりこれです。このような洗礼を受けずとも、アメリカの携帯番号を持つ方法は複数ありますが、いきなり携帯電話の契約などに挑むと、出鼻をくじかれることになります。フォガティ不動産ではお客様にはこういう事態を避けるべく「移住生活はじめの一歩」もアドバイスしております。

 

話は少しそれましたが、ではクレジットスコアを立ち上げるにはどうするのかというと、まずは審査の敷居が低い「利用限度額が低いクレジットカード」を作り、限度額の1/3程度の使用と自動引き落としを待つのではなく、手動にてすぐの支払いを毎日のように繰り返します。すると3か月もすると前述のCredit Karmaにスコアが浮上してきます。その後も繰り返していくと、限度額の高い、ポイントやマイルの溜まる他のクレジットカードもApproveされそうという知らせがCredit Karmaからメールで届くようになります。そして限度額の高いカードにステップアップして、同じように支払いを繰り返えしていくと、今度はそのカード利用限度額が上がっていきます。その先はライフスタイルによってポイントが溜まるカードやマイルがたまるカードなどを選んでいくようになります。

 

クレジットスコアが一番大きく影響するのは、銀行ほか自動車の支払いなどのローンを組む際の利子でしょう。 前述の通りこれは「信用度数」ですので、低い場合ではローンが通らない、またはとても高い金利でしか通らなかったり保証人を義務付けられたりします。クレジットスコアが高い場合(750〜850点)では、ローンに適用できる融資枠が広くなったり、金利が低くなったりと信用度に応じての恩恵を受ける事ができます。
逆に小切手が残高不足で引き落としできない事態を引き起こしたり、カードの支払日に残高不足を起こしたり、公共料金の支払いを送れたりするとクレジットスコアが落ちます。上げる時に数か月掛かった数字も落ちる時は一瞬なので注意が必要です。

 

では、どのくらいのスコアがあれば一般的に不自由しないのか?とよく聞かれるのですが、600未満ではクレジットカードの限度額も数百ドルから$2,000未満と思った方がよく、常に現金を持ち歩かないと不安な生活を強いられますし、ローンを組んで大きな買い物などはほぼ無理と思った方がいいです。なんのコネもなく、保証人の残高証明の添付なしで、ネットなどで見つけた賃貸アパートを借りるのに680程度は必要と思っていただければベンチマークになると思います。700以上になると、限度額も$10,000くらいになるので、好き嫌いは別として日常生活ではほぼキャッシュレスで暮らせる感じです。その先もクレジットスコアに常に気を付けて、身の丈以上の支払いを背負うことなく暮らすことで800を目指すことになります。800を超えると、自動車ローンの審査なども$50,000程度のクルマであればオンラインで一瞬で通ることになり、住宅ローンも組みやすくなるのがこのレベルです。

 

よく「アメリカ系銀行の日本支店に口座を持っている事業主で、融資も受けているのに米国でローン組めないの?」とか「American ExpressカードとVISAカード持ってる。これらはアメリカ系の会社なのに、アメリカでローン組めないの?」などと聞かれるのですが、それらはクレジットスコアに一切関係ありません。あくまで米国のソーシャルセキュリティ番号を持っている人のみがクレジットスコアを持てます。米国内で事業を複数やっていて成功している日本人でも、いつも現金払いでソーシャルセキュリティ番号を持っていないために、クルマをローンで買おうとしてもクレジットスコアがないので審査が通らないなどという事態もよくある事例です。逆にソーシャルセキュリティ番号を持っていて、米国内に銀行口座もあり、数億円の残高を誇っていても、いつも現金払いばかりしているとクレジットスコアはつきません。クレジットスコアも上がったし、と今度は現金オンリーの生活に戻ると、カード利用実績が止まるのでスコアは落ち始めます。なので、アメリカではクレジットカードに発生する使用手数料を適度に避けつつ、現金払いとカード払いをバランスよく使いこなす事が推奨されます。

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