【現場の体感】今、こんなことが起きています

• 賃貸では、季節の変わり目らしく「5月末退去」が増加
  → 空室リスクを防ぐため、早めの募集開始＆柔軟な対応を強化中

• J-1ビザ・学生ビザの方々が帰国し、人の流れに変化
  → 住み替え・再契約も増え、賃貸市場も徐々に動いています

• 売買では「保険料・管理費の値上がり」に慎重な声
  → 一方で、「円安をチャンス」と捉える資産分散派の購入も着実に進行中
  売却も二極化：
  1)「円安の今がチャンス」とする早期売却派
  2) ドル建てで持ち続ける長期視点派
  → それぞれのライフステージと戦略が分かれ始めています

• 最近の売買では、スピード重視＆コスト最小化の動きも
  → コンド書類・インスペクション省略など、“合理的交渉”が進む現場

取引コストを抑えるのは大切ですが、省略していいものと、絶対に外せないものがあります。ホームインスペクションを省いたことで後から大きな修理が発覚する…そんなリスクは避けたいもの。「良い買い物」は、“安く買うこと”ではありません。
信頼できる専門家とともに、将来設計まで見据えた買い方をしていく。
今のハワイ市場は、まさにそういう“判断力”が問われるステージに入っています。

4月の不動産動向

4月の流れは、販売までの期間が延び、市場はやや買い手優位にシフトしています。新規物件は増加中で、コンドミニアムの新規リスティングは前年比+29.7%。特に60万ドル以下の価格帯が多く、購入を検討しやすい状況です。金利や管理費の上昇もあり、買い手は慎重な判断を続けています。価格交渉の余地がある今、市場の動きを注視することが重要です。

ハワイ不動産データ（2025年4月）

⚫︎販売件数の減少
一戸建て：241件（前年同月比 -8.0%）
コンドミニアム：395件（前年同月比 -8.4%）

⚫︎市場に出てから売れるまでのスピードが鈍化
一戸建て：中央値販売日数 29日（前年 17日）
コンドミニアム：43日（前年 29日）

⚫︎価格帯別の変化
一戸建て：70万～99万ドル台が28.1%減（96件→69件）
コンドミニアム：40万～49万ドル台が33.3%減（78件→52件）
一方、20万～39万ドル台は31.0%増（84件→110件）

⚫︎金利の影響
5月1日時点の30年固定金利：6.76%
第1四半期平均：6.83%
管理費の上昇も含め、買い手は価格以外の条件も慎重に吟味中

⚫︎新規リスティング（供給）が活発化
一戸建て：366件（前年比 +4.9%）
60万～99万ドル台：26.8%増の123件
100万～129万ドル台：20.9%減（91件→72件）

コンドミニアム：851件（前年比 +29.7%）
約60%が59万9,999ドル以下の価格帯

⚫︎市場在庫数も増加
一戸建て：805件（前年比 +30.3%）
コンドミニアム：2,512件（前年比 +59.4%）

売り手と買い手の力関係に変化があり、希望価格を上回って成約した割合も減りました。
一戸建て：27%（前年 33%）
コンドミニアム：9%（前年 15%）

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最近のハワイ不動産ニュース

1. 2026年1月より宿泊税（TAT）が引き上げへ
来年から、ホテルや短期バケーションレンタルにかかるハワイ州の宿泊税が10.25%から11%に増税されることが決定。また、クルーズ船利用者にも初めてTATが課税される見通しです。増税分は環境保護や観光管理に活用され、持続可能な観光を目指す施策が進められます。

2.「53 By The Sea」が売却へ
ホノルルの人気レストラン「53バイ・ザ・シー」や結婚式場が、京都を拠点とする企業からハワイ事業にも展開するケン・ホテルズ＆リゾーツ・ホールディングスへ売却予定に。

3.違法バケレンに対する取り締まりが強化
ホノルル市では、違法バケーションレンタル物件に対し初の差し押さえ申請に踏み切るなど、規制強化が本格化しています。これは合法的に運営している物件の価値維持にもつながる動きと言えるでしょう。

4. メリーモナーク終了後も、地域経済に好影響
ハワイ島ヒロで開催されたフラの祭典「メリーモナーク」は終了しましたが、SNSを通じた拡散やECでの購入など、地域ビジネスに引き続き経済効果をもたらしています。

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